性病には潜伏期間があります。
感染したらすぐに症状が出るとは限らず、一定の潜伏期間を過ぎてから初めて症状が出ることもあるのです。
このことは性病に適切に対処するためにも大事なことです。
まず潜伏期間の間は症状が出ないため、感染に気付けず、性病の治療を開始できないことがよくあります。
潜伏期間を過ぎて症状が出始めたら、実際にはもう少し前から感染していたことになります。
症状が出て性病の自覚が出てきたらなるべく速やかに病院に行って治療を開始しましょう。
潜伏期間についてもう1つ知っておきたいことは、この期間は症状がないため、病院で診察を受けても診断が難しいことがあります。
本人に自覚症状がなく、そのほか特徴的な症状なども出ていない場合、医師でも判断ができない場合があるのですね。
それなら検査を受けたらいいと思うかもしれませんが、性病の検査は感染したらいつでも検出できるとは限らないのです。
これは潜伏期間とは必ずしも一致する期間ではないのですが、感染後、しばらく経ってから初めて検出可能になる性病はあります。
自覚症状が出るまでの潜伏期間とあわせて、このような検出可能なタイミングがあることもよく確認しておきたいですね。
どれくらいの期間で検出可能になるのでしょうか?
比較的短期間で検査可能になるのはクラミジア・淋病・トリコモナス・カンジダなどです。
これらは感染が疑われる日から1~3日程度で検査可能になることもよくあります。
これら病気を持っている相手とセックスしたときなど、数日待って検査を受けてみるといいでしょう。
やや時間を要するのはたとえば梅毒です。
代表的な性病の1つですが、潜伏期間は約3週間と比較的長めです。
さらに検査での検出可能なタイミングは最短で1か月ほどと、感染からやや時間が経ってからでないと正確な検査が難しいことのある性病になっています。
このような潜伏期間や検査での検出可能時期について知っておくと、適切なタイミングで病院を受診できて的確に治療を開始できます。
潜伏期間の間に一度病院を受診してもOKですが、早すぎると適切な診察や検査ができず、また後でもう1回検査を受ける必要が出ることもあります。
各性病の潜伏期間や検査可能なタイミング等はよく確認しておき、適切な時期に病院を受診すると無駄なく治療を開始できますよ。
ただ、性病を持っている相手とセックスしたのが確実など、性病に感染している可能性がかなり高いと思われるときは、一度相談のために病院を受診するのもおすすめです。
潜伏期間中や検査の難しい時期でも周囲への感染は起こりますから、それら注意点も含めて相談できます。